<注意>
この記事は、オージーキウイに関する最新の記事ではありません。
最新の記事は以下のサイトマップから「今後の見通し」の最新記事を参照ください。
お疲れ様です。みやすぐです。
トラリピ最強通貨として名高いオージーキウイ。多くの方がトラリピ運用の主軸としていると思います。
相場観を重要視しない自動売買運用とはいえ、やはり最低限の相場の見通しはあるに越したことはありません。
この記事では、豪ドル/NZドル(オージーキウイ)の今後の見通しについて、やわらかい表現でまとめています。
直近の値動きは?
2021年8月31日、オージーキウイは1.04NZドルを大きく割り込み、一時、1.035NZドル付近まで値を下げました。
心理的な下値ラインだった1.04NZドルを割り込んだことで、状況としては少し変わってしまった形です。
トラリピのダイヤモンド戦略でも1.04NZドルがコア部分の下値でしたし、他の自動売買メソッドでもここを下値に置いていたものは多いのではないでしょうか。トラップの薄いエリアに入ってきてしまった人も多いと思いますし、攻めた設定をしていた人はこの下げで自動売買の設定値幅を外れてしまったのではないでしょうか。
豪ドル安の理由は?
最もインパクトが大きかったのは、何と言っても主要都市のロックダウン延長でしょう。
豪州では新型コロナウイルスのデルタ株の感染が拡大しており、1日あたりの新たな新型コロナウイルス感染者数は、パンデミック始まって以来最多の1,300人となっています。
ここ1年ほどは1日の感染者数は多くても30人ほど、ほとんどの日を数人の感染者に抑え込めていたオーストラリアでしたが、8月の後半にかけて急増しました。
元々は9月2日までの予定だったメルボルンのロックダウンは期間延長(しかも、期間について明言されず!)で、シドニーも9月30日までロックダウンが続く予定です。
ロックダウンの影響によって豪経済は大きくマイナスになることが見込まれており、それが豪ドル安の下押し要因となっています。
また、8月という月は元々、NZドルと豪ドルを比較したときに豪ドルのほうが売られやすい(何故かはわかりません。でも統計を取るとそうなっているらしい)傾向にあり、ただでさえ豪ドル安になりやすい相場だったことに加え、ロックダウンで経済が鈍化しているオーストラリアに比べ、ニュージーランドはかなり経済回復ができてきており、「直近にも政策金利の上昇があるのでは!?」という期待から、豪ドル安の流れはありました。
一部では「NZドルの政策金利が上がることに前のめり過ぎじゃね?」との声もありましたが、今回のロックダウン延長により、オーストラリアとニュージーランドの景気の差が大きく開いたと捉えられたということでしょう。
戻りはいつか?
ロックダウン延長による経済影響は大きく、残念ながらこの状況はしばらくの間続きそうです。上向きに方向を変えるとしたら、やはりロックダウン解除のタイミングになると考えられます。
では、オーストラリアのロックダウン解除のタイミングはいつ頃か、というところですが、オーストラリアのモリソン首相は22日、「ロックダウンするのはワクチン接種率が70%に達するまで。その後はコロナと「共存」していく」と発言しました。
元々は、ゼロコロナを目指していたモリソン首相なので、これは戦略の方向転換を実施したということになります。完全にゼロになるまで規制するのではなく、ある程度のところで規制緩和するほうが国にとってメリットが多いと判断してのことでしょう。
現在のオーストラリアのワクチン接種率は30%程度。ファイザーのワクチンが足りてなかったり、アストラゼネカに不安の声があったりと、まだまだ課題は多い様子です。
接種率30%に到達するのに約6か月かかっているので、単純計算して、このペースだと接種率70%に到達するのは年明けになると考えられます。国が何かしらの対策を打ってペースアップするとしても、向こう数か月で接種率70%に到達するのは難しいでしょう。
とはいえ、豪ドル巻き返しのポイントは間違いなくロックダウン解除になります。そのためのワクチン接種の状況は、注視する必要がありそうです。
一方で、主要国の株価は現状すさまじい上昇を見せています。豪ドルはリスクオン資産の部分も強いので、全世界的にリスクオフの流れにならなければ、豪ドル/円や豪ドル/米ドルはそれほど崩れず、相対的にオージーキウイの下値も限定的となるかもしれません。