トルコリラの下落に底が見えません。
続々と更新していく過去最安値は下げ止まりを知らず、この記事を執筆している時点でトルコリラ円は6.8円まで下落しています(先週からまた1.2円下落!)。
もはや無限に下げる気配すらあるトルコリラですが、なんとか心を強く保って、状況を客観視していきましょう。
この記事では、トルコリラ円の今後の見通しについて、堅苦しくなく、有識者でなくてもわかるような表現でまとめていきます。
トルコリラ円、6円台に突入!
2021年12月17日、ついにトルコリラ円は6円台に突入してしまいました。
私のスワップ狙いトルコリラ円投資も、含み損&レバレッジがすごいことになっています。
一国の通貨って短期間でこんなに価値を失うことあるんですね。。。
トルコリラスワップ投資に関しては毎月定期的に元金の1%くらいのお金が出てくるマシーンを買ったと思っているので、もはや運用元金が返ってこないこと自体は良いんですが、さすがにこれ以上下落するとさらなる追証金を入金しないとならなくなるので困ってしまいます。
※最近は放置しまくりなんで、全然更新してませんが、私のトルコリラスワップ投資については、以下の記事で少し記載しています。
そもそも最近はなんでこんなに下げてんだっけ?
最近のトルコリラ界隈は、下げる要因が盛りだくさんですが、大体、エルドアン大統領の独裁政治によるトルコ中銀の独立性への不信感がすべてです。
現在のトルコのCPI上昇率(インフレ率)は毎月上昇しているため、政策金利を上げる必要があるのですが、エルドアン大統領が以前から「金利が下がればインフレ率は下がる」という独自理論を唱えているせいでトルコ中銀も金利引き上げできず、下がっていく政策金利と一緒に通貨価値も下落しています。(ついでに、スワップポイントもどんどん下落しています…)
他にもいろんな要因があるんですが、それは前回の↓の記事で書いたので、そちらを参照してください。
また利下げ…
トルコ中銀は16日に会合を開き、またまた1.00%の利下げを行うことを決定しました(もうやめてー!)。
これで利下げは4回連続、合計5%の利下げをしたことになります。
ただ、曰く「今回の利下げをもって利下げ完了」らしく、これにて利下げは一旦停止となるようです。あとは年明け以降の状況を監視して、それ以降の対応をまた決めるという方針が打ち出されました。
普通ならこれにてトルコリラは底打ち…となるんですが、ばってんそこはトルコリラ。「結局、エルドアン大統領次第なんでしょ?」と市場が判断していることで、方針発表に全く効果がなく、全然下げ止まっていません。
トルコの最低賃金が上がる
エルドアン大統領は16日、「来年から最低賃金を50%引き上げる」と発言しました。
前回の記事で記載したとおり、現在のトルコでは大統領暗殺未遂事件が起きるレベルで大統領が支持されていないため、下がった国民の支持率を回復させるための政策とも思えます。
・・・が、よく考えたら、これってトルコリラにとってはマイナス。
だって、トルコは現在、インフレ加速中。インフレが加速しているのに、政策金利が上がらないから直近のトルコリラ下落があるわけです。
そんな中、賃金が上昇するということは、またもお金じゃぶじゃぶ状態を作りだすことになりかねず、インフレをより一層加速させてしまう可能性があります。
トルコ中銀は利上げができないということがここまで明らかになっている以上、これ以上のインフレはトルコリラにとって更なる下落要因になることでしょう。
今後の見通し
現状、トルコリラについてはまだまだ下落する可能性があります。
だって、底を打ったと考えられる理由がないんだもの。この強い下降トレンドは引き続き変わらないと思うのが普通ですよね。
ここまで安値になると買いたくなっちゃう気持ちはわかりますが、とにかく値ごろ感でポジションを持たないことが重要です。(私もこれまでそれで何度も含み損を膨らませています)
以上、よろしくお願いいたします。